Dometic
3Way モービルクール
RC1601 EGC
index
1.特徴と仕様
2.大きさの比較
3.100Vでの使用
4.12Vでの使用
5.Gasでの使用
6.保冷能力の検証
7.各検証時の温度勾配
8.入手方法
Dometic社製のRC1601EGP・・・「モービルクール」です。

以前はイワタニ製のモービルクールが発売されていましたが、オークションでも落札できずに3年近くが経過してしまいました。

このクーラーの特徴はなんと言ってもカセットガスで冷却できるところです!


憧れのクーラー、モービルクールをアリフェイトやオークションの売却益でようやく手に入れることが出来ました♪

1.特徴と仕様

(1)外観

@外箱
まぁとりあえず・・・

A前面
結構大きく(W500,D440,H440mm)て重い(16Kg)です

B背面
AC・DC・アース線が本体から直接出て
背面でグルグル巻きにされています。
右側の黒枠部がカセットガス取り付け位置です。

C上部左奥操作パネル
100V使用時には細かな温度設定が出来ます。
Gas使用時の点火ボタン、火力の調整ダイヤルがあります。
12V使用時には温度設定が出来ません。

D上部右奥Gas用廃熱部
カセットガス燃焼時の廃熱部分です。
カセットガス1本で24時間冷却し続けるます。

E内部
壁に付いているのは、製氷皿を置くトコロ。
ナント氷も作れちゃうんですねぇ♪

(2)特徴
このモービルクールのどこが良いの?ってことですが、通常のこの手のクーラーは2WAY方式で、100Vの家庭用か12Vの自動車のいづれかの電源がなければ使用できません。
しかし、このモービルクールは3WAY方式! 100V・12Vの電源に加え、カセットガスでもクーラー内部を冷やすことが出来るということです!
要するに電源のないところでも使用できるというモノなんです!

また、前者のクーラーのほとんどがペルチェ素子方式で、熱変換効率が悪く期待通りの冷え方が出来ないです。
僕が以前購入した2WAY方式のクーラーもこの方式で、1回だけキャンプに出動してからは倉庫の中で寝ています。
しかし、モービルクールはアンモニア水溶液の気化熱を利用してクーラー内を冷やしているので、ペルチェ素子方式に比べ格段に熱変換効率がいいわけです。

(3)仕様(取扱説明書より抜粋)
 内容量 33L 
 本体重量 16kg 
 本体寸法 W500×D440×H440mm 
 庫内寸法 W410×D220×H340mm 
本体素材 塩ビ樹脂鋼板
ガス消費量 10.5g/h(カセットガス(250g入)で24時間
消費電力 AC100V 75W/DC12V 75W

(4)各クーラーとの比較
   モービルクール 通常のクーラー  2wayクーラー  家庭用冷蔵庫
携帯性 (重いので)  ○  ○  ×
冷却能力 ×
保冷能力 ×
静粛性 (ファンの音) ×
 100V × ○ 
 12V ×  ○  ×
カセットガス × × ×

2.大きさの比較

今まで使用していた「コールマン ポリライト48」との大きさの比較です。
   
幅の比較です。
上がモービルクール、下がポリライト48、左側の小さいのはペルチェ素子タイプのクーラー
モービルクールはやはり容量が33Lというだけあって48Lのポリライトより小さいですね
乗せてみると一目瞭然です。 
奥行きの比較、冷却装置の部分だけモービルクールの方が大きいです。
ちなみに高さは数センチモービルクールの方が大きいです。

3.100Vでの使用

  家庭用電源の100Vで実感開始
今回はクーラーの利いた室内での実験結果です。
温度調整ダイヤルは最強の7で実験しました。電源を入れてみましたが、家庭用の冷蔵庫と違ってコンプレッサーの音がしません。動いているのかどうなのかわからない状態・・・心配になってきました。
しばらくして操作パネルの横の放熱部に手を当ててみるとほんのり暖かい。正常に稼動しているようです。
  そこでクーラー内に2Lのペットボトルに冷えた麦茶を入れたものを2本用意し、付属の製氷皿に水を入れてみました。 
  ・・・電源を入れてからほぼ24時間後・・・
冷却部はご覧の通り
しっかり霜が付いています。
製氷皿に入れた水は・・・
バッチリ氷になっていました。
できた氷の厚さが均一になっていないのは冷却部の部分が斜めになっているからです。
モチロン製氷皿をセットしたときにずり落ちないように冷却部に「切りかき」が入っています。
4.12Vでの使用(実際に車で運用)


 現地到着後のクーラー内の温度
前日に100Vでキンキンに冷やしたモービルクールに麦茶を入れて凍らせた2Lのペットボトルを入れ、その他に冷えたビールや飲み物を入れ、夜8時頃には車載。
これから朝までは12V電源の接続はしません。
朝5時半に出発!この時点でヨウヤク12V電源に接続しました。
高速道路を走りながら思ったのは、車の電圧計の推移とパワー。
通常の走行時には13.8V前後で推移している車載の電圧計、モービルクールを接続すると12.7V前後で推移しました。
その後渋滞にはまって、クーラーを入れて走行してみると・・・ナント12.3V前後
当然のことながら、それにつれて車のパワーも減少・・・。
モービルクール&クーラーですと相当バッテリーに負荷を掛けているのですね!
今までの計測した中では最低の数値です。
車両での使用は、電圧の降下によって冷却能力が下がることがわかりました。
 

5.Gasでの使用
モービルクール最大の売りどころのカセットガスの燃焼による冷却能力の検証です。

  今回も実験した場所はクーラーの利いた室内での実験です。
100Vで予冷した後電源を落とし、所定の位置にカセットガスをセットしました
  マニュアル通りにガスに点火、その後覗き窓から着火しているかの確認です。 
ケロ仲間のバンさんのレポによると風で自然消火されてしまうこともあるそうです。
こんな時は、覗き穴の前数センチのところにレンガ位の大きさの石などを置いておくと効果があるそうです。
バンさん、ありがとうございます♪
  ガス燃焼による冷却能力は驚くほど高く、3時間ほど経過した後の庫内の気温は0.8度!凄いです!!これはキャンプ場でも期待できそうですね♪♪
 

6.保冷能力の検証

僕の場合キャンプに出撃する前日の夜には食材等をクーラーに詰め込み、車載してしまいます。
その時点からエンジンをかけるまでの間は100Vも12Vもガスも使えない状態となります。
この間にクーラー内部の温度がガンガン上がってしまうのでは、チョット心配です。
そこで、今まで使用していたコールマンのポリライト38とモービルクールの保冷能力の検証をしました。

用意したのは2Lのペットボトルに水を入れて凍らせたもの。これが一定時間後にどれくらい解けているかの検証です。

     
 18時間後
18時間後
 ↓
 
ポリライト38よりも遥かに多くの氷が残っていました。
 
ポリライト38よりも遥かに多くの氷が残っていました。

・・・ということで、保冷能力もソコソコ期待できることがわかりました

7.温度勾配

参考に各検証で得られた温度勾配をグラフ化しました・・・あくまで参考として・・・
8.入手方法

モービルクールの新品を入手するには、下記の店舗で購入可能です。

1.ナチュラム
2.ムラウチ(コッチの方が安く購入できます。)
3.その他検索サイトで検索すると結構引っかかってきます。

新品じゃなくてもいいやという方はヤフオク等のオークションで落札する必要があります。
結構高値で落札されていますから、あまり熱くならない方がいいかも(汗)
年代モノでも販売価格の半額以上で落札されているようですから、長い目で見れば新品で購入した方が良いように思います。

どちらにしても流通量はあまり多くありません。また新品は輸入時の為替レートが大きく影響しているように感じます。
毎年4月から6月にかけて流通し始めますから、慌てずに1年待つのも手です。
ただ、来年も必ず売り出される訳ではありません。